手記本文
ここは呪われている。
いや、呪われているのは俺と
ヒョウガオーだ。
幾千年の昔、この地にまだ
天にまみえんばかりの巨城が根を下ろしていた時代。
それは突然現れた。
天は砕け、無様に落ち
天から民を見下ろしていた我らの血脈は
我先にと尻尾を巻いた。
だが俺は、いや俺の祖だけは
灰塵に帰したこの地を、民を
捨てなかった。
天落ち、惑う民をまとめ上げ
それに牙を剥いたのだ。
あの時から、我らは不変の志を立て
天落の民となった。
そして、末席を汚すだけだった我が血脈は
新たな玉座に座し、全ての責を背負うと誓った。